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通訳業界における課題のひとつとして、「技術通訳者の慢性的な不足」が挙げられます。
技術通訳者とは、技術分野を専門の領域とする通訳者のことです。
技術通訳者は、実は市場ニーズが極めて高いのです。
通訳といえば、ブースに入って国際会議や会談などの通訳をするイメージをお持ちの方が多いと思います。
このような人たちは「会議通訳者」と呼ばれ、通訳の中でも花形的な存在であるため、需要よりも供給が大きく人材は余剰です。
技術分野の通訳と聞くと地味な印象を受けるかもしれませんが、大きな需要が眠っているのです。
技術分野とは、発電、電気、機械、自動車、ITなどさまざまな分野に小分類することができますが、共通していることは「海外企業とのやり取りが多い」ことです。
つまり、通訳者が必要ということです。
技術は専門分野であり、現場では専門用語が飛び交いますから、複数の言語を扱えるだけでは技術通訳者になれません。
一定のレベルの基礎知識を有していないと、技術分野の通訳は務まらないのです。
そのような通訳者は極めて不足しており、どの企業も、技術分野に精通した通訳者を探すのに大変苦労されています。
需要があるのにも関わらず供給が少ないのはなぜでしょうか?
それは、通訳業界の特徴と密接な関係があるのです。
これが最も大きい理由かと思われます。
通訳者の80~90%以上は女性であり、男性は少数派です。
そして、技術通訳者の大半を占めるのは男性です。
技術通訳者の活動の場は、プラントや工場などいわゆる「男の職場」が多いのです。
そのため、女性用トイレや着替え場所が設置されていなかったり、トイレが仮設であったりと、女性にとって働きやすい環境が整っているとは言い難い現場が多いです。
屋外での作業で一日中立ちっぱなし、歩きっぱなしの現場も多いので、相応の体力も必要です。
ヘルメットと安全靴を身に着けて現場に行くことも多いですし、機械の騒音が大きい場所や、高所、閉所で通訳する場面もあります。
また、一般的に男性のほうが技術分野に対する興味が強いことも一因だと思われます。
もちろん優秀な女性の技術通訳者もおりますが、数としては男性のほうが圧倒的に多いです。
技術通訳者の収入は安定しません。
ひとつのプロジェクトは数週間、長くとも2~3ヶ月であるケースがほとんどです。
複数のプロジェクトを抱えていても、プロジェクトと次のプロジェクトの間にどうしても「空きの期間」が生まれてしまい、その間の収入はゼロです。
また、プロジェクトの時期が重なってしまうとひとつの仕事しか受けることができません。
サラリーマンは毎月22日程度の勤務日が保証されていますが、フリーランスの通訳者に保証はないのです。
1日当たりの報酬額は高くとも、稼働日数がじゅうぶんに確保できなければ、年収は結果的に低く抑えられてしまうという問題があるのです。
前述した通り、技術通訳者の大半を占めるのは男性です。
男性にとって、安定した収入が望めない技術通訳を長く続けていくのはハードルが高いものでしょう。
技術通訳者の活動の場はプラントや工場などであるため、クライアントはいわゆる「大企業」であるケースが多いです。
また、クライアントの規模が大きければそれだけ海外企業との取引も多いため、技術通訳者を必要とする場面が多いのです。
クライアント側も、優秀な技術通訳者を探すことが困難であることはじゅうぶん知っています。
そこで、大企業の多くは通訳者と直接契約を結んで「お抱え通訳」にしてしまうのです。
優秀な通訳者の給与は低くありませんが、大企業であればじゅうぶんな報酬を支払うだけの基盤を持っています。
こうして、優秀な通訳者はどんどん「確保」されてしまい、市場には人材が残らないという状況が発生するのです。
以上のような理由から、技術通訳者は慢性的に不足しています。
需要があるのに供給が少ないということは、通訳者にとってビジネスチャンスもあります。
技術通訳者は、会議通訳者のように目立つ存在ではありませんが、大きなプロジェクトを「縁の下の力持ち」でサポートし社会インフラを支える重要な存在です。
これから通訳者を目指す方たちには、ぜひとも技術分野に足を踏み入れてほしいと願っています。
INTERP合同会社は、技術分野に特化しており、とりわけ発電・電気の分野においては、経験・実績豊富な通訳者を揃えています。
ご入用の際はぜひご相談ください。
INTERP合同会社代表。28歳で通訳者としてのキャリアをスタート。50以上の職歴と複数の小規模事業の起業経験を通じて培った実務力を活かし、通訳にとどまらず、国内外のビジネスシーンで包括的な支援を提供してきました。「海外ビジネスの円滑化」と「関係者全員の利益と成長」を理念に掲げ、近年は人材育成に注力し、日本経済の活性化に微力ながら寄与したいと考えています。横浜市と米国ダラスで幼少期を過ごし、成人後は主に東京都、北海道、豪州シドニーに在住。2023年に家族と共にマルタ共和国に移住。
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